本記事の内容
- 「辨天娘」についてざっくり解説
- 「辨天娘 純米酒 五百万石」を温度別に飲んだ感想
- 「辨天娘 純米酒 五百万石」の個人的評価
記事の信頼性
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国際唎酒師が選ぶ日本酒!銘柄100種類の旅ノート52【辨天娘】
先日、僕はこんなツイートをしました。
「辨天娘 純米酒 五百万石」、鳥取の地酒です。
このお酒はお燗で飲むことを前提に造られています。「熱燗はあの臭いが嫌!」という人は、居酒屋メニューの『日本酒(燗)』とは別の飲み物だと思ってください。燗にして味が膨らむ完全発酵型のお酒です。冷酒派にはマジでおすすめしません😅#日本酒 pic.twitter.com/iXMWSVb7Uy— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) October 21, 2020
このお酒はお燗で飲むことを前提に造られています。「熱燗はあの臭いが嫌!」という人は、居酒屋メニューの『日本酒(燗)』とは別の飲み物だと思ってください。燗にして味が膨らむ完全発酵型のお酒です。冷酒派にはマジでおすすめしません😅
日本酒の旅ノート52は、「辨天娘」について解説します。
日本酒の銘柄「辨天娘」:3分解説
辨天娘は鳥取県の日本酒です。
「鳥取って砂丘しかない県だよね」とディスったあなた!おそらく鳥取の地酒を飲んだことないでしょう?
日置桜、千代むすび、鷹勇、諏訪泉など日本酒ファンなら知っている銘柄が複数あります。
そんな鳥取の地酒の中で、今回ご紹介するお酒は「辨天娘 純米酒 五百万石」です。
五百万石とは
山田錦に次いでよく使われる酒造好適米、全生産量の約25%を占める。淡麗でスッキリとした透明感のある味わいが特徴です。
燗酒で飲む日本酒
このお酒の特徴は、お燗で飲むことを前提に造られていることです。
「えっ日本酒って冷酒で飲むものでしょ?熱燗なんてオヤジくさい!」なんて声が全方位から聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。
「酒は純米、燗ならなお良し」→酒造界の生き字引といわれた上原浩さんの言葉です。(純米酒 匠の技と伝統)
冷やで飲む習慣は近年のことで、1970年代頃まで燗酒はふつうに親しまれていました。温かいごはんの方が美味しいように、米から造られる日本酒も燗すると米の旨味が膨らみます。
日本酒の銘柄「辨天娘」:蔵元情報
1909年創業、有限会社太田酒造場が蔵元です。
人口は4000人弱、町の95%以上が森林という水と緑の豊かな土地です。そこで地元の酒米、地元の水で造られたお酒が辨天娘です。
- 水、酒米、製造者まで全て地元産
- 品種:玉栄(たまさかえ)、五百万石、山田錦、強力、鳥姫
- 酒米の品種ごとにタンクを分けて仕込む。ブレンドしない
- タンク順に「1番娘」、「2番娘」…と名付けて出荷
ブレンドせず、タンク毎に出荷
微生物の発酵によって醸される日本酒は、たとえ原料が全く同じであっても出来上がりの味は微妙に異なります。味の均一性を保つために、各タンクで造られた日本酒はブレンド後に瓶詰めされるのですが、太田酒造場はこれを個性としてブレンドしません。
タンク毎に「1番娘」、「2番娘」と名前をつけ、むすめを嫁に送り出すかのように瓶詰め出荷しています。
お燗の良さとは?
- 冷酒:口あたりが軽快で飲みやすい。
- お燗:ふんわりと優しい口あたりで体にやさしい。
お燗の良さは、「体にやさしく、徐々に酔いが回る気持ちよさ」です。
冷酒を飲むと、アルコールはすぐに吸収されずに胃の中で残ります。酔いがこないのでたくさん飲んでしまいがちですが、胃の中で温まると急に吸収され始め、一気に酔いが回ります。
「日本酒でペロンペロンになった…」ことのある人は、だいたい冷酒で飲んだ人です。
一方、お燗なら飲んだ後から吸収されていきます。なので、早い段階でゆるやかに酔っていきます。
この酔っていく過程が気持ちよく、お燗ならではの楽しみです。
名称 | 有限会社太田酒造場 |
創業 | 1909年 |
住所 | 鳥取県八頭郡若桜町若桜1223の2 |
電話番号 | 0858-82-0611 |
年間数量 |
‐ |
「辨天娘 純米酒 五百万石」を飲んだ感想
ジャケ写真です。
トラディショナルなデザインですね。日本酒初心者の方からすると、ちょっとカタ過ぎる印象かと思います(^_^;)
キャップは金具で閉じてあります。開けると「辨天娘」と書かれたキャップが現れます。
お燗でいただく
穀物のような香り、控えめです。ひと口いってみます。
詳細データ
銘柄 | 辨天娘 純米酒 五百万石 |
産地 | 鳥取県 |
種類 | 純米酒 |
精米歩合 | 75% |
原料米 | 五百万石100% |
日本酒度 | +13 |
酸度 | ‐ |
アミノ酸度 | ‐ |
酒母 | ‐ |
アルコール度数 | 15度以上16度未満 |
製造年月 | 2020年7月 |
杜氏 | ‐ |
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「辨天娘 純米酒 五百万石」の個人的評価【5段階】
- 甘味:☆
- 酸味:☆☆☆☆
- 苦味:☆☆☆☆
- 旨味:☆☆☆☆
ひとことで言うと、「甘くない紹興酒」です。
他の酒蔵では出せない強い腰、熱燗にしても全く折れません。むしろ、熱燗まで上げないと本来のふくらみを知ることなく終わる酒です。
脂っこい料理を口にした後これを飲むと、荒々しい酸が口の中をザっと洗い流してくれます。
ダシの効いた温かい料理と一緒なら、至福の時間しか訪れないのでご注意(笑)
■向いている方
- 冬にお燗、ほっこり飲みたい
- ダシの効いた料理と一緒に何か飲みたい
- 燗冷ましの美味さをまだ知らない
というわけで、今回は以上です。
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