国際唎酒師が選ぶ日本酒！銘柄100種類の旅ノート31【磐城壽】

シェリー

日本酒銘柄100種類の旅ノート。若波の次は？

『磐城壽』を紹介するよ

かず

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かず

この記事を書く僕は、2016年1月に国際唎酒師を取得しました。
毎日1合たしなみ、舌を鍛えてますよーー！

国際唎酒師が選ぶ日本酒！銘柄100種類の旅ノート31【磐城壽】

先ほど、僕はこんなツイートをしました。

「磐城壽 夏吟」を買いました。山形の地酒。名前の通り夏に飲む日本酒。濃すぎると喉に引っかかるじゃないですか？これは低アルコールで発酵をとめて仕上げてます。
なのでキンキンに冷やして飲みます。どんな味か楽しみ！！特徴と感想を今夜ブログにアップします😊#日本酒 #純米酒 #磐城壽 pic.twitter.com/sHK8atJnLW

— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) August 20, 2020

日本酒の旅ノート31は、「磐城壽」について解説します。

日本酒の銘柄「磐城壽」：3分解説

磐城壽は、山形県の地酒です。

地理や歴史に詳しい方は、「磐城って福島県よね？なんで山形なの？？」って思ったかもしれません。

実は、磐城壽を造る鈴木酒造店はもともと福島県にありました。製造規模は約350石（一升瓶換算で約35,000本）、うち純米吟醸や純米酒などの特定名称酒が6割、普通酒が4割でした。販路は福島県内で7～8割を占める、まさに地酒でした。

しかし、2011年に起きた東日本大震災で、全建屋が流失してしまいました。蔵は一時警戒区域に指定され、現在も休業を余儀なくされています。

一時は酒造りを諦めざるを得ないと思ったそうですが、同じ福島の酒蔵さんを始め多くの関係者からの支えによって、山形県長井市にあった東洋酒造と縁があって同社の全株式を取得することになりました。

こうして、山形で「磐城壽」の再出発を果たすことになります。

今回は、その長井蔵で造られた季節限定酒「磐城壽 夏吟」を紹介します。

アルコール度数は13度

暑い夏は冷た～いビールをグビグビ飲みたくなりますよね？日本酒だとアルコール度数が濃すぎて重たい感じがします。喉に引っかかるんですよね。

そこで、「磐城壽 夏吟」は、アルコール度数を13度に抑えています。

かず

ふつうの日本酒はだいたい15~16度です。なので、13度というのは低い分ボディ感は薄くなりますが、暑い夏でも飲みやすくなります。造り手としては水っぽくならないよう注意すること、雑菌が生きやすくなるので保冷管理をしっかり行うことが大切！！

購入後は冷蔵庫に保管し、冷やして飲みます。

日本酒の銘柄「磐城壽」：蔵元情報

江戸時代、天保年間に創業を開始した鈴木酒造店が蔵元です。もともとは海運業を営んでいたそうで、日本一海に近い酒蔵として有名でした。

かず

あたりには潮のにおいがして、風が強い日には蔵の敷地に波しぶきが入ってくるほどの近さです。

現在は長井蔵で

東日本大震災で全てを失ったかと思った時、福島県の技術研究所から「山廃酒母から酵母を単離しに来ますか？」との連絡があったそうです。

実は、「山廃酒母からなぜ吟醸香がよく立つのか？」を調べるために同研究所で冷凍保存していたものがあったんですね。ここから蔵の酵母を分離して、現在長井蔵で磐城壽を造っています。蔵の歴史はつながっています。

かず

現在は仕込みを全て小仕込にして三季醸造を行っています。冬に一年分を造るのではなく、小ぶりのタンクを使って3回に分けて造っています。できたお酒は醪（もろみ）ごとに瓶詰めし、全て瓶貯蔵しています。

「磐城壽 夏吟」を温度別に飲んだ感想

ジャケ写真です。

ライトブルーの瓶に個性的なラベル。「夏吟」の吟は純米吟醸の意味ですね。

キャップの写真です。

冷酒でいただく

わずかに華やかな香りがします。ひと口いっていみます。

かず

おぉ飲みやすい！喉をサラサラ通っていく！！アルコールの引っかかりがなく、喉ごしの良い日本酒です。軽い酸の盛り上がりを感じます。

続いて凉冷えで♪

上立ち香は相変わらずおだやかです。ひと口いってみます。

かず

甘味です！！さっきはなかったのに・・・軽い酸を超えて甘味が広がります。不思議…やさしい味わいです。

詳細データ

「磐城壽 夏吟」の個人的評価【5段階】

一言でいうと、「軽快で飲みやすい夏酒」です。キリリと飲みたい方は冷酒、米の甘みを味わいたい方は涼冷えがよいと思います。

■向いている方

というわけで、今回は以上です。