本記事の内容
- 「片野桜」についてざっくり解説
- 「かたの桜 中汲み無濾過生原酒」を温度別に飲んだ感想
- 「かたの桜 中汲み無濾過生原酒」の個人的評価
記事の信頼性
毎日1合たしなみ、舌を鍛えてますよーー!
国際唎酒師が選ぶ日本酒!銘柄100種類の旅ノート18【片野桜】
先ほど、僕はこんなツイートをしました。
大阪の地酒『かたの桜 中汲み 無濾過生原酒』を買いました。「えっ大阪に酒蔵あるの?」→あるんです。しかも江戸時代から続く老舗^^水で薄めず、ろ過せず、酵母が生きたままの特別純米酒🍶どんな味か楽しみーー!!飲んだ感想を今夜ブログにアップします。大阪の皆さん必見😊#日本酒 #片野桜 #地酒 pic.twitter.com/zGGsKEGoL5
— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) July 14, 2020
日本酒の旅ノート18は、「片野桜」について解説します。
日本酒の銘柄「片野桜」:1分解説
片野桜は、大阪府の地酒です。「大阪で日本酒なんて造れるの?」と思われるかもしれませんが、郊外はのどかな田園風景が広がる地域があります。大阪の北東、京都に近い交野市で造られています。
中汲みとは
醪(もろみ)を絞ってお酒を取り出すとき、搾り始めを「あらばしり」、途中を「中汲み」、搾り終わりを「責め」といいます。
無濾過生原酒とは
ろ過、火入れ(熱をかけて微生物を殺すこと)、加水(できたお酒を水で薄める)を行っていないお酒。できたてそのままで、フレッシュで力強い味わいが特徴です。
日本酒の銘柄「片野桜」:蔵元情報
1868年創業の山野酒造株式会社が蔵元です。
山野酒造の特徴
- 原酒のこだわり
- 手造りのこだわり
- 限定品「富楼那(ふるな)」の超こだわり
原酒のこだわり
山野酒造の年間生産量は約400石。うち8割が特定名称酒、さらに5割が「原酒」で蔵出ししています。つまり、水で薄めず搾ったままの状態で瓶詰めするので、アルコール度数が少し高めです。
- 通常の日本酒:15度前後
- 原酒:17~19度
- ワイン:10~15度
酒蔵としては、加水した方が量が増えるので利益が増えます。山野酒造がそれをせず原酒にこだわる理由は、酒の味と質にこだわっているから。
手造りのこだわり
山野酒造の酒造りを総括する浅沼 政司杜氏は、岩手県花巻市出身の南部杜氏です(関西では但馬杜氏が多いので珍しい)。平成10年より着任して以来、昔からの手造りを継承しています。
たとえば、米の吸水具合は手と目と頭で確かめています。米というのは同じ農家が同じ品種を作っても、その年の環境により水分率が変わります。なので、その年の米に合わせて浸漬時間を微妙に調整することで、味の再現性につながるわけです。
限定品「富楼那(ふるな)」の超こだわり
片野桜のほか、富楼那という銘柄があります。地元の酒屋と日本酒ファンにより、山野酒造の目の前にある水田で山田錦を無農薬で栽培し、米作りから日本酒の瓶づめまで一貫して行った限定品です。完成までの多くの人が関わり、ストーリーがつまったこだわりのお酒です。
名称 | 山野醸造株式会社 |
創業 | 1868年 |
住所 | 大阪府交野市私部7-11-2 |
電話番号 | 072-891-1046 |
年間数量 |
一升瓶換算で40,000本 |
「かたの桜 中汲み無濾過生原酒」を飲んだ感想【温度別】
ジャケ写真です。
緑の瓶に金の文字。「かたの桜」とひらがな表記のラベルです。「中汲み無濾過生原酒」と縦ラベルが貼られています。
キャップと裏ラベルの写真。
米は福井県産の五百万石をつかい、58%まで磨いています。これだけだとクリアな味を想像してしまいますが、無濾過生原酒なので力強さが加わるかも。しかも醸すのは山野酒造なんで、どういう味に仕上がっているのか楽しみです^^
まずは冷酒で
色は透明、上立ち香は爽やかで清々しい香り。ひと口いっていみます。
甘味は控えめ、旨味もそれほど感じません。一方、苦味を感じます。酸と苦味が味の骨格を作っており、キリっとした味わいです。素地はすっきりですが、原酒の濃さと苦味が立体的な味わいとンなっておりあmす。
次は常温で
冷酒より香りが立ちます。雨上がりの森林を散歩しているような、空気の良い爽やかな香りです。ひと口いってみます。
詳細データ
銘柄 | かたの桜 中汲み無濾過生原酒 |
産地 | 大阪府 |
種類 | 特別純米酒 |
精米歩合 | 58% |
原料米 | 福井県産五百万石 |
日本酒度 | +8 |
酸度 | 1.8 |
アミノ酸度 | - |
酒母 | 速醸 |
アルコール度数 | 17度 |
製造年月 | 平成29年5月 |
杜氏 | 浅沼 政司 |
Amazon公式サイト |
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「かたの桜 中汲み無濾過生原酒」の個人的評価【5段階】
- 甘味:☆
- 酸味:☆☆☆
- 苦味:☆☆☆☆
- 旨味:☆☆
一言でいうと、「野太い酒」です。苦味が個性であり、これを受け入れられるかどうかがで好き嫌いがはっきり分かれると思います。コーヒーやビール、納豆、グレープフルーツなどの苦味が好きな人は向いていると思います。
一方、キレイな味や華やかな味が好きな方には向いていません。。
■向いている方
- 苦味がわりと好きな方
- 単にスッキリな味わいに物足りなさを感じる方
- 濃い酒が好きな方
というわけで、今回は以上です。
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