本記事の内容
- 「旦」についてざっくり解説
- 「旦 純米」を温度別に飲んだ感想
- 「旦 純米」の個人的評価
記事の信頼性
毎日1合たしなみ、舌を鍛えてますよーー!
国際唎酒師が選ぶ日本酒!銘柄100種類の旅ノート26【旦】
先ほど、僕はこんなツイートをしました。
「旦 純米」を買いました。山梨の地酒。どっちかといえば山梨=ワインのイメージですよね?
富士山の雪解け水が湧き出る蔵元、特約店でしか買えない限定銘柄です。冷酒からぬる燗まで温度を変えて飲み比べた感想を今夜ブログにアップします😊#日本酒 #純米酒 #旦 #笹一酒造 pic.twitter.com/XQctCAUTft— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) August 11, 2020
富士山の雪解け水が湧き出る蔵元、特約店でしか買えない限定銘柄です。冷酒からぬる燗まで温度を変えて飲み比べた感想を今夜ブログにアップします。
日本酒の旅ノート26は、「旦」について解説します。
日本酒の銘柄「旦」:3分解説
旦は、山梨県の地酒です。
いくつか種類がある中で、今回は1番オーソドックスな「旦 純米」を紹介します。
■「旦 純米」の特徴
- 江戸時代から重宝された銘水で仕込む酒
- 精米歩合: 60%
- 特約店限定販売
江戸時代から重宝された銘水で仕込む酒
うまい日本酒を造るには、うまい水はかかせません。
「旦 純米」の仕込み水は、富士山の雪解け水解け水です。地下にしみ込んだ雪解け水は溶岩を通り、何十年もの歳月をかけてろ過されます。
その澄み切った水は、江戸時代にはすでに銘水とされており、水飛脚がお茶会の為にわざわざ汲みにきたり、明治天皇が京都にご行幸の際に携行する「御前水」に選ばれたり・・・由緒正しい銘水です。
精米歩合: 60%
精米歩合60%ということは、米の外側40%は削っているということ。レギュラーの純米酒としてはかなり贅沢だと思います。
米は2種類を使い分けています。
- 麹米(こうじ):五百万石
- 掛米(かけまい):美山錦
五百万石とは
山田錦に次いでよく使われる酒造好適米、全生産量の約25%を占める。淡麗でスッキリとした透明感のある味わいが特徴です。
美山錦とは
山田錦、五百万石に続く、生産量3位の酒造好適米。東北地方で多く作られ、淡麗でさっぱりとキレのいい味わいが特徴です。
特約店限定販売
旦はどこでも売っているわけではありません。デパ地下のリカーショップなどにもなく、特約店でしか買うことができない日本酒です。
全国の特約店一覧はこちらです。
日本酒の銘柄「旦」:蔵元情報
1661年創業、笹一酒造株式会社が蔵元です。
もともとは花田屋として創業し、のち1919年に笹一酒造と改名して統合しました。350年以上続く老舗企業です。
笹一酒造株式会社の特徴
- 御前水で仕込む酒
- 手造りへの回帰
御前水で仕込む酒
笹一酒造株式会社は、自前の井戸から湧き出る天然水を仕込みに使っています。
この天然水は富士山に積もった雪が融けて、長い間地下でろ過された湧き水です。その昔、江戸城でお茶会をする際に使う水を水飛脚がわざわざ汲みにきた銘水です。
また明治天皇が京都にご行幸の際に携行する水として選ばれた「御前水」でもあります。
手造りへの回帰
笹一酒造株式会社は2013年、大量生産のための設備を全廃し、麹づくりと酒母工程を手造りに戻しました。
これは日本酒に求められるニーズが「安価から本物志向へと移っていった」からです。
代わりに2つの機械を導入しました。
- 最新式の洗米機
- 乾燥蒸気を出せる吟醸甑
- 佐瀬式、永田式の2台の酒搾り機
ポイントは、リスクをとってチャレンジしたことだと思います。薄利多売の大量生産に明るい希望が見えなかったとしても、少量高品質に向かうには多くの課題やリスクが考えられたはずです。反対意見もあったでしょう。
にもかかわらず、最終的に顧客のニーズに合わせて自分が変化する道を選んだわけです。
「ビジネスなんだからニーズのある方に進むのは当然だろ?」という意見もありますが、ビジネスモデルや設備投資を必要とする経営判断はうまくいかなかった時のリスクがとても大きいですよね?
本物志向のトレンドなんてすぐ終わってまた元に戻るかもしれないし、そもそもトレンドではないかもしれない・・・そう考えると、ますます動けなくなる方が普通です。
名称 | 笹一造株式会社 |
創業 | 1661年 |
住所 | 山梨県大月市笹子町吉久保26番地 |
電話番号 | 0554‐25‐2111 |
年間数量 |
‐ |
「旦 純米」を飲んだ感想
ジャケ写真です。
白のラベルに墨で書かれたような力強い「旦」の文字。蔵元の意思の強さ、酒造りに対する気持ちが伝わってきます。
キャップと裏ラベルの写真です。
原料、アルコール度数、精米歩合が記載されているシンプルなものです。酸度やアミノ酸度は非開示です。
冷酒でいただく
華やかな上立ち香。でも控えめでほのかに香る程度です。ひと口いっていみます。
爽快な辛口、スカっとします。甘味は少なめ、キリリとした飲み口ですが飲み込んだ後に旨味が感じられます。
次は常温で♪
香りは冷酒とほぼ相変わらない感じ。ひと口いってみます。
最後はぬる燗で♪
冷酒~常温とは違った米の香りがします。ひと口いってみます。
詳細データ
銘柄 | 旦 純米 |
産地 | 山梨県 |
種類 | 純米酒 |
精米歩合 | 60% |
原料米 | 五百万石、美山錦 |
日本酒度 | 非公開 |
酸度 | 非公開 |
アミノ酸度 | 非公開 |
酒母 | 速醸 |
アルコール度数 | 16~17度 |
製造年月 | 2020年1月 |
杜氏 | 佐藤 洋介 |
Amazon公式サイト | 詳しくはコチラ |
「旦 純米」の個人的評価【5段階】
- 甘味:☆☆
- 酸味:☆☆☆☆
- 苦味:☆
- 旨味:☆☆☆
一言でいうと、「旨口のドライ」です。
冷酒だとキリッと、お燗にするとじんわり美味い。コシの強さは丁寧に造りこんでいる証ですね。
■向いている方
- シャープな味わいが好みだが、淡麗だけでは物足りない方
- 食と一緒にたしなむ方
- 飲み飽きしない酒を探している方
というわけで、今回は以上です。
-
【2020】国際唎酒師が飲んだおすすめ日本酒トップ5【初心者OK】
ふりがな
続きを見る