国際唎酒師が選ぶ日本酒！銘柄100種類の旅ノート6【辨天娘】

シェリー

日本酒銘柄100種類の旅ノート。ぽんぽん山 狸の次は？

『辨天娘』を紹介するよ

かず

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かず

この記事を書く僕は、2016年1月に国際唎酒師を取得しました。
夜は毎日1合たしなみ、舌を鍛えつつゆるく生きています。

国際唎酒師が選ぶ日本酒！銘柄100種類の旅ノート6【辨天娘】

一昨日、僕はこんなツイートをしました。

【日本酒No.6】辨天娘 純米 強力（5段階評価）

甘味：0
酸味：4
苦味：5
旨味：4
総合：4

穀物のような香り。どうやったらここまで重い酒が造れるのか？言うなれば大樹。根と幹がどっしり直立したイメージです。
冷酒派は絶対に買わないで！この辺りを5/20ブログで解説します#日本酒 #辨天娘 pic.twitter.com/7bm0mI8kgg

— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) May 17, 2020

日本酒の旅ノート6は、「辨天娘」について解説します。

日本酒の銘柄「辨天娘」：1分解説

「辨天娘」は、㈲太田酒造場が醸す鳥取の地酒です。

2002年、上原浩先生の『酒は純米燗ならなお良し』の教えのもと酒造りを再開したことで有名です。地元で栽培した酒米のみを使い、同じ品種でも生産者ごとに仕込みタンクを分けて造っています。ブレンドせず、その酒米がもつ個性を味わってほしいという考えです。

完全発酵を目指しており、日本酒1万以上の銘柄の中でもズバ抜けてお燗向きのお酒なんです。

今回は『辨天娘 純米 強力 H29BY』です。

日本酒の銘柄「辨天娘」：蔵元情報

蔵元は太田酒造場です。

鳥取県の東部、若桜町（わかさちょう）に1909年創業しました。

人口は4000人弱、町の95%以上が森林という水と緑の豊かな土地です。そこで地元の酒米、地元の水で造られたお酒が辨天娘です。

お米の味わいを大切にする考えが、酒造りに表れていますよね。

「飲んだ後、さらに飲みたくなるお酒を目指しているそうです。

日本酒の銘柄：辨天娘 純米 強力 H29BYを飲んだ感想

今回のお酒です。（一升瓶）

キャップには『辨天娘』と印字されています。

裏ラベルに『18番娘』と書いてあります。

これは、仕込みタンクごとに『1番娘、2番娘、…』と名前をつけており、18番目のタンクという意味です。

まずは常温で

酸っぱいにおいがします。

1口目。

渋く硬く…はっきりいって飲めたもんじゃない！それもそのはず。そもそも、辨天娘は燗で飲む想定で造られたお酒なんです。

「辨天娘 純米はもちろん、純米大吟醸までぜひお燗で！」というのが、太田酒造場の勧める飲み方なんですよね（^_^;）

なので、常温で開栓したての辨天娘は『つぼみ』です。硬く渋く、その旨味は閉じ込められています。

辨天娘を他の日本酒と同じように冷酒でしか出さない店は、日本酒に詳しくない店です。

燗酒でゴクリ

とりあえず上燗（45℃）にしました。

穀物のような香りです。

うっすら湯気が立つ状態で、ひと口ゴクリ。

甘さは全くない完全発酵、辛く重い印象です。言うなれば大樹。太い根と幹がどっしりと直立した味のイメージです。

グラタンと合わせても、まったく負けません。さすが強力です。

熱燗（50℃）にしました。

全く腰が折れません。むしろ、まだ全貌が見えない深さを感じます。穴を覗くと真っ暗で底が見えない感覚です。

どうやったらここまで重い酒が造れるんだろう（^_^;）

最後に燗冷まし。

少し旨味を感じます。ただ、開いた旨味はまだ表面であって、開栓当日では全ポテンシャルを解放していません。

1週間置いて味の変化をレビューしたいと思います。

日本酒の銘柄「辨天娘 純米 強力 H29BY」5段階評価

あくまで開栓当日の味わい評価です。開栓してからが辨天娘の本領が発揮されます。

冷酒派は絶対買わないように！逆に熱燗派は一度は飲んでほしい。開栓放置、燗映えのギャップはあなたの日本酒ファイルに深く記憶されることになると思います^^

【2020.5.25追記】日本酒の銘柄「辨天娘 純米 強力 H29BY」味わいと評価

開栓1週間後の辨天娘を豚ヘレ肉とネギの生姜煮に合わせました。

かず

うんま～。じんわりと滋味深い味わい。熱燗まで上げる→ぬる燗まで下がった燗冷ましが1番うまい♪

熱燗派はマストバイです。トラディショナルな味の深みにヤラレます（^_^）

というわけで、今回は以上です。