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本記事の内容
- 「一念不動」についてざっくり解説
- 「一念不動 夢山水 特別純米原酒」を温度別に飲んだ感想
- 「一念不動 夢山水 特別純米原酒」の個人的評価
記事の信頼性
毎日1合たしなみ、舌を鍛えてますよーー!
国際唎酒師が選ぶ日本酒!銘柄100種類の旅ノート19【一念不動】
先ほど、僕はこんなツイートをしました。
愛知の地酒『一念不動 熟成原酒』を買いました。酒屋のマスターは「僕にはちょっと濃すぎる」とのこと。逆にどれほど濃いのか気になって買いました^^アルコール度数17度の特別純米酒どんな味か楽しみーー!!飲んだ感想を今夜ブログにアップします。#日本酒 #一念不動 #地酒 pic.twitter.com/GC9PjEdBuN
— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) July 15, 2020
日本酒の旅ノート19は、「一念不動」について解説します。
日本酒の銘柄「一念不動」:3分解説
一念不動は、愛知県の地酒です。奥三河とよばれる県の東北部、山間の町で造られます。
なじみの酒屋で「何を買おうかな?」とみているとこの酒が目に留まり、どんな酒かをマスターに訊いてみました。
普通、日本酒は瓶詰めする前に加水するんですよね。濃いってのもあるけど量も増えるので酒蔵としてはメリットがある。一方、そんな加水を一切しないって聞いて、とても興味をもちました。夏酒と悩んだ結果、原酒の方を買うことにしました。
■「一念不動 夢山水 特別純米原酒」の特徴
- 生のままタンクで1年熟成
- 夢山水を100%使用
生のままタンクで1年熟成
日本酒は熟成させることによって、まろやかな味わいになると言われています。
「一念不動 夢山水 特別純米原酒」は、原酒の状態で生のまま特殊なタンクで1年間保管してから出荷されます。
ココがポイント
基本、蔵元は熟成酒をやりたがりません。日本酒は出荷しないと換金できないので、1年間保管するなら完成してからお金になるまで1年以上かかりますよね。あと保管場所の確保、在庫経費、破損リスクのデメリットが伴います。なので、味にコミットする志がないとできません。
夢山水を100%使用
夢山水とは、酒米のブランド名です。僕たちが普通食べる食米(しょくまい)とは別に、日本酒を造るために栽培された米を酒米といいます。その中のエリートが酒造好適米とよばれるブランド品種です。山田錦は1番有名ですね。
■夢山水の特徴
- 愛知県産の酒造好適米
- 香りが立ちきれいな味わい
日本酒の銘柄「一念不動」:蔵元情報
1864年創業の関谷醸造株式会社が蔵元です。日本酒だけでなく焼酎、リキュール、食品なども造っています。
関谷醸造酒造の特徴
- 酒蔵は、本社蔵と吟醸工房の2ヶ所
- 試飲直売所が併設されている
- 酒造り体験ができる
酒蔵は、本社蔵と吟醸工房の2ヶ所
酒蔵は2ヶ所あります。珍しいですよね。
- 本社蔵は4,000石、吟醸工房は200石を製造
- 本社蔵は自動製麹機などの機械を導入、吟醸工房は手造りを継承する蔵
- 「できちゃった酒」ではなく、「造る酒」
「一念不動 夢山水 特別純米原酒」は、吟醸工房で造られています。国道沿いにあり、観光バスで立ち寄れる規模です。1階はお酒等の販売所、2階は酒造り工程が見学ができるつくりになっています。
一方、本社蔵は自動製麹機で麹(こうじ)をつくり、もろみはコンピュータで温度管理。洗米や浸漬、部屋の温度も機械で管理し、できちゃったではなく酒を造りにいく。最初から設計図を描き、設計図に沿って造っていくことで質の高い酒を目指します。
米は全量契約米、玄米で仕入れて自家製米しています。品種を絞り、同じ農家さんから買うことで、微調整はあるが品質が安定するそうです。
試飲直売所が併設されている
本社蔵に試飲直売所が併設されており、蓬莱泉を買って帰ることができます。「お客さんの顔がみえる」理由で直販に力を入れており、全体の35%は直売所の売り上げだそうです。
「できちゃった酒」ではなく、「造る酒」
杜氏の遠山氏は越後杜氏の下で10年修行した後、1991年から杜氏に就任しました。造りたい酒の設計図をまず立て、設計図通りに造っていきます。目先や小手先のワザで調整するのではなく、狙った味を安定的に再現する本筋の造りです。
名称 | 関谷醸造株式会社 |
創業 | 1864年 |
住所 | 愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22番地 |
電話番号 | 0536-62-0505 |
年間数量 |
一升瓶換算で42,000本 |
「一念不動 夢山水 特別純米原酒」を飲んだ感想【温度別】
ジャケ写真です。
茶色瓶に白ラベルとオーソドックスですが、瓶の質感はすりガラスのように少し粗い感じ。ラベルはとても個性的です。
刻印のようなものが押されています。
キャップの写真です。同じ刻印がありますね。
まずは常温で
色は透明、オレンジのような柑橘系の上立ち香。ただ、とても控えめです。ひと口いっていみます。
キレは原酒のアルコールだと思います。苦味と表現しましたが飲んでいくうちに舌になじみ、1年寝かした円熟さが出てきます。とても穏やかで落ち着いた味わいです。
次はお燗で
ほんのり湯気が上がる上燗(45℃)にしました。柑橘系の香りは消えほとんどありません。ひと口いってみます。
ジューシーの濃さではなく、アルコールの濃さです。常温に比べて円熟さが増し、紹興酒に近づくイメージです。
詳細データ
銘柄 | 一念不動 夢山水 特別純米原酒 |
産地 | 愛知県 |
種類 | 特別純米酒 |
精米歩合 | 60% |
原料米 | 夢山水100% |
日本酒度 | 非公開 |
酸度 | 非公開 |
アミノ酸度 | 非公開 |
酒母 | 速醸 |
アルコール度数 | 17度 |
製造年月 | 2019年11月 |
杜氏 | 遠山 久男 |
Amazon公式サイト |
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「一念不動 夢山水 特別純米原酒」の個人的評価【5段階】
- 甘味:☆☆
- 酸味:☆☆
- 苦味:☆☆☆
- 旨味:☆☆☆☆
一言でいうと、「円熟した濃いお酒」です。熟成により、落ち着きはなった味わいで、延長線上に紹興酒があるイメージ。「ちょっと濃いな」と思えば、少し薄めるとイイ感じになります。
■向いている方
- 濃い酒をガツっと飲みたい方
- お酒自体を愉しみたい方
- 冷酒よりお燗を好む方
というわけで、今回は以上です。
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