本記事の内容
- 「多賀治」についてざっくり解説
- 「多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒」を温度別に飲んだ感想
- 「多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒」の個人的評価
記事の信頼性
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国際唎酒師が選ぶ日本酒!銘柄100種類の旅ノート55【多賀治】
先ほど僕は、こんなツイートをしました。
「多賀治 純米雄町 火入原酒」を買いました。岡山の地酒です。
酒屋のマスター:「ガスがあるから冷酒がオススメや」
私:「え?火入れしてんのに炭酸あんの?」
加熱殺菌しても残る発泡…これは珍しい→買いました😊
本当に発泡感があるのか?実際に飲んで、感想をご報告します。#日本酒 #多賀治 pic.twitter.com/iHp5z5Luwr— かず@TOEIC900超え (@kaz_toeic950) November 2, 2020
酒屋のマスター:「ガスがあるから冷酒がオススメや」
私:「え?火入れしてんのに炭酸あんの?」
加熱殺菌しても残る発泡…これは珍しい→買いました😊
本当に発泡感があるのか?実際に飲んで、感想をご報告します。
日本酒の旅ノート55は、「多賀治」について解説します。
日本酒の銘柄「多賀治」:3分解説
多賀治は岡山県の日本酒です。
「岡山・・・桃、マスカット、きび団子っしょ?」。ぶっちゃけ日本酒のイメージゼロですよね?
そこで、多賀治を買った酒屋のマスターに岡山の地酒の特徴について質問してみました。すると、こんな答えが返ってきました。
商品名を分解して解説
日本酒がとっつきにくい理由の1つに、商品名の難しさがあります。
■多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒
- 多賀治:蔵元が独自につける銘柄(キリン一番搾りみたいなもの)
- 純米:米と水だけで造られた日本酒
- 雄町:米のブランド(コシヒカリみたいなもの)
- 無濾過:搾った後、ろ過していない(通常はろ過する)
- 火入:搾った後、60~65度で加熱殺菌する
- 原酒:搾った後、水で薄めていない(通常は加水する)
多賀治の由来
五代目当主である「石合 多賀治」の名前が由来です。新しいことに常にチャレンジした多賀治さんの精神を受け継いだ酒質を目指しています。
雄町とは
山田錦が細くてキレイな味なのに対し、雄町は太くて厚みのある味わいです。アミノ酸が多くややもすれば重くなりがちだが、しっかりした旨みと酸を出すのが蔵元の腕の見せどころ。
つまり「多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒」は、雄町と水だけを使い、製造工程でろ過、加水は行わず、加熱殺菌はしている日本酒だということです。
ちなみに、この酒を買う時、味の印象を酒屋のマスターに訊くと、
ということ。まずは冷酒で飲んでみようと思います。
日本酒の銘柄「多賀治」:蔵元情報
1785年創業、十八盛酒造株式会社が蔵元です。
瀬戸大橋がかかる倉敷市児島にあり、海に近い蔵です。瀬戸内の魚介類に合う旨味のあるお酒を造っています。
■主な銘柄は2種類
- 十八盛:江戸時代から続く銘柄
- 多賀治:2013年に立ち上げたニューブランド
「多賀治」は、八代目代表取締役兼杜氏の石合敬三氏が立ち上げたブランドです。きっかけは2011年、醸造を終えた後に杜氏さんが高齢を理由に引退したことです。
当時、酒造りに関しては素人同然の状態・・・知り合いの蔵元に教えを乞いながら試行錯誤する日々が続きます。自分が造らないと200年の歴史が途絶えるという必死な取り組みから、ついに生まれた酒が『多賀治』です。
地産重視
十八盛酒造で造る全ての日本酒は、岡山県産の米を原料としています。
火入れなのに微発泡する不思議なお酒
日本酒酵母が糖を食べることでアルコールが発生しますが、副次的に二酸化炭素も発生します。
しかし、その後の火入れ(加熱殺菌)工程で炭酸は抜けるのが普通ですが、「多賀治 純米雄町 火入原酒」はそれが残っているんです!!
その秘密が、『直汲み』です。
直汲みは、カンタンに言えば搾ったお酒をタンクに溜めず直接瓶に詰めることです。手間と時間がかかる方法ですが、空気に触れる時間が短いので炭酸ガスが瓶内に残りやすく、搾りたてのフレッシュさを閉じ込めることができます。
名称 | 十八盛酒造株式会社 |
創業 | 1785年 |
住所 | 岡山県倉敷市児島田の口5-6-14 |
電話番号 | 086-477-7125 |
年間数量 |
‐ |
「多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒」を飲んだ感想
ジャケ写真です。
「多賀治」(たかじ)と読みます。躍動感あふれる筆文字です。
キャップと裏ラベルの写真です。
冷酒でいただく
香りは控えめです。ひと口いってみます。
ビールやスパークリングワインのように二酸化炭素を人工的に充填しているわけではなく、あくまで自然発酵による過程で生成されたものです。
詳細データ
銘柄 | 多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒 |
産地 | 岡山県 |
種類 | 純米酒 |
精米歩合 | 68% |
原料米 | 岡山県産雄町100% |
日本酒度 | +4 |
酸度 | +2.4 |
アミノ酸度 | ‐ |
酒母 | 速醸 |
アルコール度数 | 16度 |
製造年月 | 2020年9月 |
杜氏 | 石合 敬三 |
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「多賀治 純米雄町 無濾過火入原酒」の個人的評価【5段階】
- 甘味:☆☆
- 酸味:☆☆☆
- 苦味:☆☆
- 旨味:☆☆
ひとことで言うと、「スパークリングワインのような日本酒」。微発泡が特徴です。
■向いている方
- 自然発酵による微炭酸を味わってみたい
- 雄町大好きオマチスト
- 瀬戸内の海産物に合わせたい
というわけで、今回は以上です。
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